ISO17020要求事項

2020年8月29日

要求事項

 

JIS

 

 

JIS

Q17020:2012

(ISO/lEC 17020:2012)

 

適合性評価―検査を実施する各種機関の

運営に関する要求事項

Conformity assessment-Requirements for the operation of

various types of bodies performing inspection

 

 

 

平成24年6月20日改正

 

 

 

 

ベージ

目次

1  適用範囲.. 4

2 引用規格.. 5

3 用語及び定義.. 6

4 一般要求事項.. 9

4.1 公平性及び独立性.. 9

4.2 機密保持.. 10

5 組織運営機構に関する要求事項.. 11

5.1 管理上の要求事項.. 11

5.2 組織及び管理.. 11

6 資源に関する要求事項.. 13

6.1 要員… 13

6.2施設及び設備.. 15

6.3 外部委託.. 17

7 プロセス要求事項.. 19

7.1 検査方法及び検査手順.. 19

7.2 検査品目及び検査サンプルの取扱い.. 20

7.3 検査の記録.. 21

7.4 検査報告書及び検査証明書.. 21

7.5 苦情及び異議申立て.. 22

7.6 苦情及び異議申立てのプロセス.. 22

8 マネジメントシステム要求事項.. 24

8.1 マネジメントシステムに関する選択肢.. 24

8.2 マネジメントシステム文書(選択肢A). 24

8.3 文書の管理(選択肢A). 25

8.4 記録の管理(選択肢A) 26

8.5 マネジメントレビュー(選択肢A). 26

8.6内部監査(選択肢A). 27

8.7 是正処置(選択肢A) 28

8.8 予防処置(選択肢A) 28

附属書A (規定) 検査機関の独立性に関する要求事項.. 30

附属書B (参考) 検査報告書及び検査証明書の選択的要素.. 33

参考文献.. 34

解説… 35

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1  適用範囲

この規格は,検査を実施する機関の能力,並びにその検査活動の公平性及び―貫性に関する要求事項について規定する。

この規格は,この規格に定義するタイプA,タイプB又はタイプCの検査機関に適用し,また,検査のあらゆる段階に適用する。

注記1 検査の段階には,設計段階,形式検査,初回検査,稼働中に行われる検査又はサーベイランスを含む。

注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO/1EC 17020:2012,Confornity assessment― Requirements for the operation of various types bodies performing inspectin(DT)

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/1EC Guide 21- 1に基づき,“―致している”ことを示す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2 引用規格

次に掲げる規格は, この規格に引用されることによって,この規格の規定の―部を構成する。この引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。

JIS Q 17000 適合性評価―用語及び―般原則

注記 対応国際規格:Iso/1EC 17000,Conformity assessment- Vocabulary and general principles(IDT)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3 用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Q 17CD4DOによるほか,次による。

3.1

検査(inspection)

製品(3.2参照),プロセス(3.3参照),サービス(3.4参照),据付け又は設計の調査,及びその特定要求事項に対する適合性の確定又は専門的判断に基づく―般要求事項に対する適合性の確定。

注記1 プロセスの検査は,要員,施設,技術又は方法論を含むことがある。

注記2 検査の手順又はスキームは,検査を調査だけに限定することがあり得る。

注記3 ЛS Q 17000:2005の4.3参照。

注記4 この規格では,製品,プロセス,サービス又は据付けを包含するために,適切な場合,“品目”という用語を用いる。

3.2

製品(product)

プロセスの結果。

注記1 四つの―般的な製品分類がЛs Q 9000:2006に示されている。

― サービス(例 輸送)(3.4参照)

― ソフトウェア(例 コンピュータプログラム,辞書)

― ハードウェア(例 エンジン,機械部品)

― 素材製品(例 潤滑剤)

多くの製品は,異なる―般的な製品分類に属する要素からなる。製品をサービス,ソフトウェア,ハードゥェァ又は素材製品のいずれで呼ぶかは,その製品の支配的な要素で決まる。

注記2 製品は,植物の生育,その他の天然資源の形成のような,自然のプロセスの結果を含む。

注記3 JIS Q17000 :2005の3.3参照。

3.3

プロセス(process)

インプットをアウトプットに変換する,相互に関連する又は相互に作用する―連の活動。

注記 JIS Q 9000:2006の3.4.1参照。

3.4

サービス(servicc)

供給者及び顧客との間のインタフェースで実行される,少なくとも―つの活動の結果であり,―般に無形のもの。

注記1 サービスの提供には,例えば,次のものがある。

― 顧客支給の有形の製品(例 修理されるべき自動車)に対して行う活動。

― 顧客支給の無形の製品(例 納税申告に必要な収支情報)に対して行う活動。

― 無形の製品の提供(例 知識伝達という意味での情報提供).

― 顧客のための雰囲気造り(例 ホテル及びレストラン内)。

注記2  JIS Q9000:2006の3.4.2の注記2参照。

3.5

検査機関(inspection body)

検査(3.1参照)を実施する機関。

注記 検査機関は,―つの組織,又は―つの組織の―部のことがある。

3.6

検査システム(inspection system)

検査を実行するための規則,手順及びマネジメント。

注記1 検査システムは,国際レベル,地域レベル,国内レベル又は準国内レベルで運営されることがある。

注記2 JIS  Q17000:2005の2.7参照。

3.7

検査スキーム(inspection scheme)

同―の規定要求事項,特定の規則及び手順が適用される検査システム(3.6参照)。

注記1 検査スキームは,国際レベル,地域レベル,国内レベル又は準国内レベルで運営されることがある。

注記2 スキームは,プログラムということもある。

注記3 JISQ17000 :2005の2.8参照。

3.8

公平性(impartiality)

客観性があること。

注記1 客観性とは,利害抵触がないか,又は検査機関のその後の活動に悪影響を及ぼすことがないように,利害抵触が解決されていることを意味する。

注記2 公平性の要素を伝えるのに役立つこれ以外の用語には,独立性,利害抵触がないこと。 偏見がないこと,先入観がないこと,中立,公正,心が広いこと,公明正大,利害との分離,及び均衡がある。

3.9

異議申立て(appeal)

検査機関が検査品目について行った決定に対し,その検査品目の提供者が決定の再考を求める要請。

注記JIS Q 17000:2005の6.4参照。

3.10

苦情(complaint)

検査機関の活動に関し,人又は組織が回答を期待して行う不満の表明で,異議申立て以外のもの。

注記 JIS Q 17000:2005の6.5参照。

 

 

 

4 一般要求事項

Contents
  • 1. 4.1 公平性及び独立性
  • 2. 4.2 機密保持
  • 3. 5.1 管理上の要求事項
  • 4. 5.2 組織及び管理
  • 5. 6.1 要員
  • 6. 6.2施設及び設備
  • 7. 6.3 外部委託
  • 8. 7.1 検査方法及び検査手順
  • 9. 7.2 検査品目及び検査サンプルの取扱い
  • 10. 7.3 検査の記録
  • 11. 7.4 検査報告書及び検査証明書
  • 12. 7.5 苦情及び異議申立て
  • 13. 7.6 苦情及び異議申立てのプロセス
  • 14. 8.1 マネジメントシステムに関する選択肢
  • 15. 8.2 マネジメントシステム文書(選択肢A)
  • 16. 8.3 文書の管理(選択肢A)
  • 17. 8.4 記録の管理(選択肢A)
  • 18. 8.5 マネジメントレビュー(選択肢A)
  • 19. 8.6内部監査(選択肢A)
  • 20. 8.7 是正処置(選択肢A)
  • 21. 8.8 予防処置(選択肢A)

4.1 公平性及び独立性

4.1.1 検査活動は,公平に行わなければならない。

4.1.2 検査機関は,その検査活動の公平性に責任を負い,公平性を損なう商業的,財務的又はその他の圧力を容認してはならない。

4.1.3 検査機関は,その公平性に対するリスクを継続的に特定しなければならない。これには,検査機関の活動,検査機関が他との関係をもつこと,又は要員が他との関係をもつことから生じるリスクを含む。ただし,このような関係をもつことは,検査機関にとって必ずしも公平性に対するリスクとなるとは限らない。

注記 検査機関の公平性に対する脅威となる関係としては,所有,統治,マネジメント,要員,共有資源,財務,契約,マーケティング(ブランド設定を含む。),及び売上手数料の支払い又は新規依頼者の紹介に関わるその他の誘引条件に基づく関係が挙げられる。

4.1.4 公平性に対するリスクが特定された場合,検査機関は,どのようにそのリスクを排除又は最小化するかを実証できなければならない。

4.1.5 検査機関には,公平性に対するトップマネジメントのコミットメントがなければならない。

4.1.6検査機関は,そのサービスを実施する条件に照らして必要な程度まで,独立性をもたなければならない。これらの条件に応じて,検査機関は,次に概要を示すように,附属書Aに規定する最低限の要求事項を満たさなければならない。

a) 第三者検査を提供する検査機関は,A.1に規定する検査機関(タイプA)に対する要求事項を満たさなければならない。

b) 第―者検査及び/又は第二者検査を提供する検査機関で,検査対象である品目の設計,製造,供給,据付け,使用又は整備に関与する組織の分離された識別可能な一部を形成し,検査サービスをその親組織だけに提供する機関(社内検査機関)は,A.2に規定する検査機関(タイプB)に対する要求事項を満たさなければならない。

  1. c) 第一者検査及び/又は第二者検査を提供する検査機関で,検査対象である品目の設計,製造,供給,据付け,使用又は整備に関与する組織の識別可能な―部を形成するが必ずしも分離されていない,検査サービスをその親組織及び/又は他の関係者に提供する機関は,A3に規定する検査機関(タイプc)に対する要求事項を満たさなければならない。

4.2 機密保持

4.2.1 検査機関は,法的に拘束力のあるコミットメントによって,検査活動を実施する過程で得られるか又は生成される全ての情報の管理について,責任を負わなければならない。検査機関は,公開の対象にしようとしている情報を,事前に依頼者に知らせなければならない。依頼者が公開している情報,又は検査機関と依頼者とが合意している場合(例えば,苦情に対応する目的のため)を除き,その他の全ての情報は占有情報とみなし,機密としなければならない。

注記 法的に拘束力のあるコミットメントには,例えば,契約上の合意事項がある。

4.2.2 検査機関が機密情報を公開することを,法律で要求されるか又は契約上のコミットメントで認められた場合,依頼者又は関係する個人は,法律によって禁止されない限り,当該情報の提供について知らされなければならない。

4.2.3 依頼者以外(例えば,苦情申立者,規制当局)から得られた依頼者に関する情報は,機密として取り扱わなければならない。

 

 

 

 

 

 

5 組織運営機構に関する要求事項

5.1 管理上の要求事項

5.1.1 検査機関は,その全ての検査活動に法的責任を負うことができる法人であるか,又は法人の一部として明確に位置付けられていなければならない。

注記 政府の検査機関は,その政府としての地位によって,法人であるとみなされる。

5.1.2 検査機関が,検査以外の活動に関与する法人の一部である場合は,その法人内で識別可能でなければならない。

5.1.3 検査機関は,自身が能力をもつ活動を記述した文書をもたなければならない。

5.1.4 検査機関は,その業務から生じる債務を担保できる適切な準備(例えば,保険又は準備金)をもたなければならない。

注記 債務は,国内法に従って国が担うか,又は検査機関の属する組織が担うことがあり得る。

5.1.5 検査機関は,自身が属する法人に対して検査サービスを提供する場合を除いて,検査を行う契約上の条件を記述した文書をもたなければならない。

5.2 組織及び管理

5.2.1 検査機関は,公平性が確保されるように組織され,管理されなければならない。

5.2.2 検査機関は,検査活動を実施する能力を維持できるように組織され,管理されなければならない。

注記 検査スキームは,検査機関が能力を維持するために,他の検査機関との技術経験の交換に参加

するように要求することができる。

5.2.3 検査機関は,組織の責任及び報告体系を定義し,文書化しなければならない。

5.2.4 検査機関が,他の活動を実施する法人の―部である場合,これらの他の活動と検査活動との関係を定義しなければならない。

5.2.5 検査機関は,1名以上を技術管理者として利用できなければならない。技術管理者は,検査活動をこの規格に従って実施することを確実にする全般的な責任をもつ。

注記 この機能を果たす者は,技術管理者という肩書きをもつとは限らない。

この機能を果たす者は,検査機関の運営における技術的な力量及び経験を備えていなければならない。

検査機関が複数の技術管理者をもつ場合は,各技術管理者の個々の責任を定義し,文書化しなければならない。

5.2.6 検査機関は,進行中の検査活動に責任をもつ技術管理者が不在の場合,その代理を務める者を1名以上指名しておかなければならない。

5.2.7 検査機関は,検査活動に関与する組織内の各役職に関して,職務規定書又はその他の文書をもたなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6 資源に関する要求事項

6.1 要員

6.1.1 検査機関は,検査活動に関与する全ての要員に対して力量要求事項を定義し,文書化しなければならない。これには,教育,訓練,専門知識,技能及び経験に関する要求事項を含む。

注記 力量要求事項は,5.2.7に規定する職務規定書又はその他の文書の―部であってもよい。

6.1.2 検査機関は,その検査活動の種類,範囲及び量を実施するために,要求された力量をもつ十分な数の要員を雇用するか,又は契約しなければならない。要求される力量には,必要な場合に専門的判断を行う能力を含む。

6.1.3 検査に責任を負う要員は,適切な資格,教育訓練,経験及び実施する検査の要求事項に関する十分な知識をもたなければならない。また,これらの要員は,次の事項に関する知識をもたなければならない。

― 検査する製品の製造,プロセスの運用及びサービスの提供に用いられる技術

― 製品の使用方法,プロセスの運用方法及びサービスの提供方法

― 製品の使用中に生じるかもしれない何らかの欠陥,プロセスの運用中の何らかの不具合及びサービスの提供中の何らかの不足

これらの要員は,製品の通常の使用,プロセスの運用及びサービスの提供に関して,見出された逸脱の重大さを理解しなければならない。

6.1.4 検査機関は,各要員にその責務,責任及び権限を明確に示さなければならない。

6.1.5 検査機関は,検査員及び検査活動に関与するその他の要員の選定,教育・訓練,正式な権限付与及び監視を行うための文書化した手順をもたなければならない

6.1. 教育・訓練に関する文書化した手順(6.1.5参照)は,次に示す段階を対象としなければならない。

  1. a) 導入研修期間
  2. b) 熟練した検査員の指導下で業務を行う期間
  3. c) 技術及び検査方法の進歩に対応するための継続的な教育・訓練

6.1.7 要求される教育・訓練は,各検査員及び検査活動に関与するその他の要員の能力,資格及び経験に対応し,かつ,監視の結果に対応しなければならない(6.1.8参照)。

6.1.8 検査方法及び検査手順に精通している要員は,十分な成果を挙げるために,全ての検査員及び検査活動に関与するその他の要員を監視しなければならない。監視の結果は,教育・訓練の必要性を特定する一つの手段として用いなければならない(6.1.7参照)。

注記 監視は,現地での観察,報告書のレビュー,面談,模擬検査,パフォーマンスを評価するためのその他の技術などの組合せを含めることができ,それは,検査活動の性質次第である。

6.1.9 各検査員は,力量を維持していることを裏付ける十分な証拠がない限り,現地で観察されなければならない。

注記 現地での観察は,検査の妨げを最小限にする方法で,特に依頼者の視点に立って実施することが期待される。

6.1.10検査機関は,検査活動に関与する各要員の監視,教育,訓練,専門知識,技能,経験及び権限付与の記録を維持しなければならない。

6.1.11 検査活動に関与する要員は,検査の結果に影響を及ぼすような方法で報酬を受けてはならない。

6.1.12検査活動に影響を及ぼし得る全ての検査機関の要員(内部及び外部)は,公平に行動しなければならない。

6.1.13 外部委託先の業者,外部機関の要員,及び検査機関を代行して活動する個人を含む全ての検査機関の要員は,法律で要求される場合を除き,検査活動を実施する過程で得られた又は生成された全ての情報について機密を守らなければならない。

 

 

6.2施設及び設備

6.2.1 検査機関は,実施する検査活動に付随する全ての活動が適格で安全に実施できるように,適切かつ十分な施設及び設備を利用できなければならない。

注記 検査機関は,用いる施設又は設備の所有者である必要はない。施設及び設備は,他の当事者(例えば,その設備の製造者又は設置者)から借用,レンタル,賃借り,
リース又は提供されることができる。しかしながら,検査機関が設備を所有しているか否かにかかわらず,検査に用いる設備の適切性及び校正状況に関する責任は,検査機関にある

6.2.2 検査機関は,検査に用いる特定の施設及び設備へのアクセス及び使用に関する規則をもたなければならない。

6.2.3 検査機関は,6.2.1に規定する施設及び設備が,それらの意図された用途に対して,継続して適切であることを確実にしなければならない。

6.2.4 検査の結果に重大な影響を与える全ての設備を明確にし,適切な場合には,個々に識別しなければならない。

6.2.5全ての設備(6.2.4参照)は,文書化した手順及び指示に従つて保全しなければならない。

6.2.6 適切な場合,検査の結果に重大な影響を与える全ての測定機器は,業務に導入する前に校正し,導入後は既定のプログラムに従って校正しなければならない。

6.2.7 適用可能な限り,設備の校正のプログラム全体は,国家計量標準又は国際計量標準が利用可能ならば,検査機関の行う測定がこれらにトレーサブルであることを確実にするように設計し,運用しなければならない。国家計量標準又は国際計量標準へのトレーサビリテイが適用できない場合,検査機関は,検査結果の関連付け又は正確さについての証拠を維持しなければならない。

6.2.8 検査機関が保有する測定の参照標準は,校正だけに用い,他の目的に用いてはならない。測定の参照標準は,国家計量標準又は国際計量標準へのトレーサビリティが得られるように校正しなければならない。

6.2.9 該当する場合,設備は,定期的な再校正の中間で,供用中にチェックしなければならない。

6.2.10標準物質は,国家標準物質又は国際標準物質がある場合,可能な場合は,それらにトレーサブルでなければならない。

6.2.11 検査活動の結果に関係する場合,検査機関は,次の事項のための手順をもたなければならない

a)供給者の選択及び承認

b)納入商品及びサービスの検証

c)適切な保管施設の確保

6.2.12該当する場合,劣化を検出するために,保管品目の状態を適切な間隔で評価しなければならない。

6.2.13検査機関が,検査に関連してコンピュータ又は自動設備を用いる場合,検査機関は,次の事項を確実にしなければならない。

  1. a) コンピュータソフトウェアは,用途に適切である。

注記 これは,次によって可能である。

― 使用前に行う,計算の妥当性確認

― 関連するハードウェア及びソフトウェアの定期的な妥当性再確認

― 関連するハードウェア又はソフトウェアを変更したときの妥当性再確認

― 必要に応じて実施される,ソフトウェアのアップデート

  1. b) データの完全性及びセキュリティを保護するための手順が確立され,実施されている。
  2. c) コンピュータ及び自動設備は,適正な機能を果たすことを確実にするために,保全管理されている。

6.2.14 検査機関は,欠陥のある設備の取扱いに関する文書化した手順をもたなければならない。欠陥のある設備は,隔離,日立つラベル表示又はマーク表示によって,業務使用から外さなければならない。検査機関は,以前の検査に対するその欠陥の影響を調査し,必要な場合は適切な是正処置をとらなければならない。

6.2.15 ソフトウェアを含む,設備について必要な情報は,記録しなければならない。これには,識別,並

びに該当する場合は校正及び保全管理に関する情報を含めなければならない。

6.3 外部委託

6.3.1 検査機関は,通常,請け負うことを契約した検査を自身で実施しなければならない。検査機関が検査のうちのある部分を外部委託する場合,検査機関は,外部委託先の業者が当該活動を実施する能力をもち,該当する場合,
の規格又は他の該当する適合性評価規格に規定される該当する要求事項に従うことを確実にし,かつ,実証できなければならない。

注記1 外部委託する理由には,次を含むことがある。

― 予期しない又は異常な業務過多

― 主要な検査職員が働けなくなる。

― 主要な施設又は設備品目が―時的に使用不可となる。

― 依頼者との契約の―部に検査機関の業務範囲の対象でないものを含む,又は依頼者との

契約の―部が検査機関の能力若しくは資源を超えたものである。

注記2 対応国際規格の注記では,英語の語旬の語義について説明しているが,この規格では不要であり,削除した。

注記3 検査機関が追加の資源又は専門知識を得るために個人又は他の組織の従業員を従事させる場合,これらが検査機関のマネジメントシステムの下で働くと正式に契約していれば,これらの個人は外部委託先の業者とはみなされない(1.2参照)。

6.3.2 検査機関は,検査のうちのある部分を外部委託する意向を依頼者に知らせなければならない。

6.3.3 検査の―部である作業を外部委託先の業者が実施する場合でも,検査品目の要求事項への適合性の全ての確定の責任は,検査機関が負わなければならない。

6.3.4 検査機関は,外部委託先の業者の能力に関する調査,及び外部委託先の業者のこの規格又は他の該当する適合性評価規格の該当する要求事項への適合性に関する調査の詳細を記録し,保持しなければならない。検査機関は,全ての外部委託先の業者の登録簿を維持しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7 プロセス要求事項

7.1 検査方法及び検査手順

7.1.1 検査機関は,検査を実施するための要求事項に規定されている検査方法及び検査手順を用いなければならない。これらが規定されていない場合,検査機関は,その検査に用いる特定の方法及び手順を開発しなければならない(7.1.3参照)。検査機関は,依頼者から提案された検査方法が不適切とみなされる場合,依頼者に知らせなければならない。

注記 検査を実施するための要求事項は,通常,規制,規格,仕様書,検査スキーム又は契約書に規定されている。仕様書は,依頼者又は組織内の要求事項を含むことがある。

7.1.2 検査機関は,指示書なしでは検査プロセスの有効性が危うくなる場合,検査計画,サンプリング手法及び検査手法に関する適切な指示書をもち,それを用いなければならない。該当する場合,検査機関は,サンプリング手順が統計的に妥当であること,並びに処理手続き及び結果の解釈が正確であることを確実にするために,統計的手法に関する十分な知識をもたなければならない。

7.1.3 検査機関が規格に規定された方法に含まれない検査方法又は検査手順を用いる必要がある場合そのような方法及び手順は,適切なものでなければならず,かつ,完全に文書化されていなければならない。

注記 規格に規定された検査方法とは,例えば,国際規格,地域規格若しくは国家規格として,定評のある専門組織若しくは幾つかの検査機関の協力によつて,又は関連する科学論文若しくは科学雑誌において,公表されたものである。これは,他の手段で開発された方法は,検査機関自身又は依頼者によるものを含め,規格に規定された方法でないとみなされることを意味する。

7.1.4 検査機関の業務に関係する全ての指示書,規格又は手順書,ワークシート,チエックリスト,及び

参照データは,最新の状態に維持し,要員がいつでも利用できるようにしなければならない。

7.1.5 検査機関は,次の事項を確実にするための契約又は業務発注書の管理システムをもたなければならない。

  1. a) 請け負う業務が検査機関の専門技術範囲内にあり,組織が要求事項を満たすための十分な資源をもつ。

注記 資源には,施設,設備,参考文献:手順及び人的資源を含むが,これに限らない。

  1. b) 要求された責務を遂行する要員に対して明確な指示が出せるように,検査機関のサービスの利用者の要求事項を適切に定義し,特別な条件を理解する。
  2. c) 請け負っている業務を,定期的なレビュー及び是正処置によって管理する。
  3. d) 契約又は業務発注書の要求事項を満たしている。

7.1.6 検査機関は,他の当事者から提供された情報を検査プロセスの―部として用いる場合,その情報の信頼性を検証しなければならない。

7.1.7 検査の過程で得られた観察事項又はデータは,必要な情報の紛失を防止するために,遅滞なく記録しなければならない。

7.1.8 計算及びデータ転送は,適切にチェックしなければならない。

注記 データには,原データ,デジタルデータ,及びある場所から別の場所に移すときにエラーが生じる可能性のあるその他の全てのものを含むことがある。

7.1.9 検査機関は,検査を安全に行うための指示書をもたなければならない。

7.2 検査品目及び検査サンプルの取扱い

7.2.1 検査機関は,検査する品目及びサンプルの識別に関する混乱を避けるため,これらの品目及びサンプルが個々に識別されることを確実にしなければならない。

7.2.2 検査機関は,検査する品目が準備されているか否かを明確にしなければならない。

7.2.3 検査員に通知されたか又は検査員が発見した全ての明白な異常は,記録しなければならない。実施する検査に対して品目の適切性に疑義がある場合,又は品目が提供された説明に適合しない場合,検査機関は,業務を進める前に依頼者と連絡をとらなければならない。

7.2.4 検査機関は,検査品目が検査機関の責任下にある間,その劣化又は損傷を避けるための文書化した手順及び適切な施設をもたなければならない。

7.3 検査の記録

7.3。1 検査機関は,検査手順が有効に履行されていることを実証し,検査の評価を可能にするために,記録システム(8。4参照)を維持しなければならない。

7.3.2 検査報告書又は検査証明書は,組織内において,検査を実施した検査員に遡及できなければならない。

7.4 検査報告書及び検査証明書

7.4.1 検査機関が実施した業務は,検索可能な検査報告書又は検査証明書に含めなければならない。

7.4.2 全ての検査報告書又は検査証明書は,次の全ての事項を含まなければならない。

  1. a) 発行機関の識別
  2. b) 固有の識別及び発行日
  3. c) 検査の日付
  4. d) 検査品目の識別
  5. e) 権限を与えられた要員による,署名又はその他の承認の表示
  6. f) 該当する場合,適合の表明
  7. g) 検査の結果。ただし,7.4.3に従う場合を除く。

注記 検査報告書又は検査証明書に含めることができる選択的要素を,附属書Bに示す。

7.4.3 検査機関は,検査の結果を含む検査報告書も作成することができ,かつ,検査証明書と検査報告書とが相互にトレーサブルであるとき以外は,検査の結果[7.4.2g]参照]を含まない検査証明書を発行してはならない。

7.4.4  7.4.2に示す全ての情報は,正しく,精確に,かつ,明瞭に報告しなければならない。検査報告書

又は検査証明書が外部委託先の業者によって提供された結果を含む場合,これらの結果を明確に識別しなければならない。

7.4.5 発行後における検査報告書又は検査証明書への訂正又は追記は,7.4の該当する要求事項に従って記録しなければならない。修正された報告書又は証明書は,置き換えた報告書又は証明書を特定しなければならない。

7.5 苦情及び異議申立て

7.5.1 検査機関は,苦情及び異議申立てを受領し,評価し,それらに関して決定するための文書化されたプロセスをもたなければならない。

7.5.2 苦情及び異議申立て処理プロセスの概要は,要請があった場合,全ての利害関係者に提供できなければならない。

7.5.3 苦情を受領したときには,検査機関は,その苦情が自らが責任を負う検査活動に関連するものかどうかを確認し,関連があれば,その苦情を処理しなければならない。

7.5.4 検査機関は,苦情及び異議申立て処理プロセスの全ての段階の全ての決定に責任を負わなければならない。

7.5.5 異議申立てに関する調査及び決定が,差別的行動につながってはならない。

7.6 苦情及び異議申立てのプロセス

7.6.1 苦情及び異議申立て処理プロセスは,少なくとも,次の要素及び方法を含まなければならない。

  1. a) 苦情又は異議申立てを受領し,妥当性を確認し,調査を行い,それに対応してとるべき処置を決定するためのプロセスの記述

b) 苦情及び異議申立てを解決するためにとられた処置を含む,苦情及び異議申立ての追跡経過及びその記録

c) 適切な処置がとられていることを確実にする。

7.6.2 苦情又は異議申立てを受領する検査機関は,その苦情又は異議申立ての妥当性を確認するために必要な全ての情報の収集及び検証に責任を負わなければならない。

7.6.3 検査機関は,可能な場合には,申立者に対して苦情又は異議申立ての受領を通知し,進捗状況報告及び結果を提供しなければならない。

7.6.4 苦情又は異議申立ての申立者に伝達される決定は,問題となっている元の検査活動に関与していなかった者が,行うか又はレビューし承認しなければならない。

7.6.5 検査機関は,可能な場合には,苦情又は異議申立て処理プロセスの終了を申立者に対し正式に通知しなければならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8 マネジメントシステム要求事項

8.1 マネジメントシステムに関する選択肢

8.1.1 一般

検査機関は,選択肢A又は選択肢Bのいずれかに従って,この規格の要求事項を一貫して満たすことができるマネジメントシステムを確立し,維持しなければならない。

8.1.2 選択肢A

検査機関のマネジメントシステムは,次の事項を扱わなければならない。

― マネジメントシステム文書(例えば,マニュアル,方針,責任の定義。8.2参照。)

― 文書の管理(8.3参照)

記録の管理(8.4参照)

― マネジメントレビュー(8.5参照)

― 内部監査(8.6参照)

― 是正処置(8.7参照)

― 予防処置(8.8参照)

― 苦情及び異議申立て(7.5及び7.6参照)

8.1.3 選択肢B

この規格の要求事項を―貫して満たすことを支援し,かつ,実証できるマネジメントシステムを,JIS Q9001の要求事項に従って確立及び維持している検査機関は,8.2~8.3に規定するマネジメントシステム要求事項を満たしている。

8.2 マネジメントシステム文書(選択肢A)

8.2.1 検査機関のトップマネジメントは,この規格を満たすための方針及び目標を確立し,文書化し,維持しなければならない。 トップマネジメントは,その方針及び目標が検査機関の組織の全ての階層に周知され,実施されることを確実にしなければならない。

8.2.2 トツプマネジメントは,マネジメントシステムの開発及び実施,並びにこの規格を―貫して満たす上でのその有効性に対するコミットメントの証拠を提供しなければならない。

8.2.3 検査機関のトップマネジメントは,他の責任と関わりなく,次の事項を含む責任及び権限をもつ,経営層のメンバーを任命しなければならない。

a)マネジメントシステムに必要なプロセス及び手順の確立,実施,及び維持を確実にする。

b)マネジメントシステムのパフォーマンス及び改善の必要性について,トップマネジメントに

報告する。

8.2.4 この規格の要求事項を満たすことに関連する全ての文書,プロセス,システム,記録などは,マネジメントシステムの文書に含めるか,引用するか,又はリンクしていなければならない。

8.2.5 検査活動に関与する全ての要員は,その責任に対して適用されるマネジメントシステム文書及び関連情報の該当部分にアクセスできなければならない。

8.3 文書の管理(選択肢A)

8.3,1 検査機関は,この規格を満たすことに関連する文書(内部及び外部文書)を管理するための手順を確立しなければならない。

8.3.2 手順は,次の事項に必要な管理策を定めなければならない。

a) 発行前に,適切かどうかの観点から文書を承認する。

b) 文書をレビューし,(必要に応じて)更新し,再承認する。

c) 文書の変更箇所及び現在の改訂版の識別を確実にする。

d) 該当する文書の適切な版が,必要なときに,必要なところで使用可能な状態にあることを確実にする。

e)文書が読みやすく,容易に識別可能な状態であることを確実にする。

f)外部で作成された文書を識別し,その配布が管理されていることを確実にする。

  1. g) 廃止文書が誤って使用されないようにする。また, これらを何らかの目的で保持する場合は,適切な識別をする。

注記 文書化は,いかなる形式又は媒体でもよく,また,市販及び社内開発のソフトウェアを含む。

8.4 記録の管理(選択肢A)

8.4.1 検査機関は,この規格を満たすことに関連する記録の識別,保管,保護,検索,保管期間及び処分

に関して,必要な管理方法を定めるための手順を確立しなければならない。

3.4.2 検査機関は,その契約上及び法律上の義務と合致する期間,記録を保管するための手順を確立しなければならない。これらの記録へのアクセスは,機密保持の取決めに整合しなければならない。

8.5 マネジメントレビュー(選択肢A)

8.5.1 一般

8.5.1.1 検査機関のトップマネジメントは,この規格を満たすことに関連する明示された方針及び目標を含めて,マネジメントシステムが,引き続き適切で,妥当で,かつ,有効であることを確実にするために,あらかじめ定められた間隔でレビューを行う手順を確立しなければならない。

8.5.1.2 これらのレビューは,少なくとも年に1回は実施しなければならない。又は,―連のレビューを細分化し(ローリングレビューという。),12か月以内に完了しなければならない。

8.5.1.3 レビューの記録は,維持しなければならない。

8.5.2 マネジメントレビューヘのインプット

マネジメントレビューヘのインプットは,次の情報を含まなければならない。

a) 外部及び内部監査の結果

b) この規格を満たすことに関する依頼者及び利害関係者からのフィードバック

  1. c) 予防処置及び是正処置の状況

d) 前回までのマネジメントレビューの結果に対するフォローアップ

e) 目的の達成状況

  1. f) マネジメントシステムに影響を及ぼす可能性のある変更

g) 異議申立て及び苦情

8.5.3 マネジメントレビューからのアウトプット

マネジメントレビューからのアウトプットは,次の事項に関連する決定及び処置を含まなければならない。

  1. a) マネジメントシステム及びそのプロセスの有効性の改善
  2. b) この規格を満たすことに関連する検査機関の改善
  3. c) 資源に関するニーズ

8.6内部監査(選択肢A)

8.6.1 検査機関は,この規格の要求事項が満たされ,また,マネジメントシステムが有効に実施及び維持されていることを検証するための,内部監査に関する手順を確立しなければならない。

注記 JIS Q 19011は,内部監査の実施に関する指針を提供している。

8.6.2 監査プログラムは,前回までの監査の結果だけでなく,監査対象のプロセス及び領域の重要性を考慮して計画されなければならない。

8.6.3 検査機関は,マネジメントシステムが実施され,それが有効であることを検証するために,あらかじめ定められた体系的な方法で,全ての手順を対象とする定期的な内部監査を行わなければならない。。

8.6.4 内部監査は,少なくとも12か月に1回は実施しなければならない。マネジメントシステムの実証可能な有効性及びその実績に基づく安定性に応じて,内部監査の頻度を調整してもよい。

8.6.5 検査機関は,次の事項を確実にしなければならない。

  1. a) 内部監査は,検査,監査,及びこの規格の要求事項に関し,十分な知識をもち,資格を与えられた要員によって実施する。
  2. b) 監査員は,自らの仕事は監査しない。
  3. c) 監査対象の領域に責任を負う要員に,監査の結果について知らせる。
  4. d) 内部監査の結果生じる処置を,適時かつ適切な方法で行う。
  5. e) 改善の機会を特定する。
  6. f) 監査の結果を文書化する。

8.7 是正処置(選択肢A)

8.7.1 検査機関は,その運営における不適合の特定及び管理のための手順を確立しなければならない。

8.7.2 検査機関は,不適合の再発を防ぐため,必要な場合,不適合の原因を取り除く処置をとらなければならない。

8.7.3 是正処置は,直面した問題の影響に対して適切でなければならない。

8.7.4 是正処置の手順は,次の事項に対する要求事項を定めなければならない。

  1. a) 不適合の特定
  2. b) 不適合の原因の確定
  3. c) 不適合の是正
  4. d) 不適合が再発しないことを確実にする処置の必要性についての評価
  5. e) 必要な処置の確定及び適時の実施
  6. f) とられた処置の結果の記録
  7. g) 是正処置の有効性のレビュー

8.8 予防処置(選択肢A)

8.8.1 検査機関は,潜在的不適合の原因を取り除くための予防処置をとる手順を確立しなければならない。

8.8.2 とられた予防処置は,潜在的問題から予測される影響に対して適切でなければならない。

8.8.3 予防処置の手順は,次の事項に対する要求事項を定めなければならない。

  1. a) 潜在的不適合及びその原因の特定
  2. b) 不適合の発生を予防する処置の必要性についての評価
  3. c) 必要な処置の確定及び実施
  4. d) とられた処置の結果の記録
  5. e) とられた予防処置の有効性のレビュー

注記 是正処置及び予防処置の手順は,必ずしも別である必要はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属書A (規定) 検査機関の独立性に関する要求事項

A.1 検査機関(タイプA)に対する要求事項

4.1.6 a)で規定した検査機関は,次の要求事項を満たさなければならない。

  1. a) 検査機関は,利害関係をもつ機関から独立していなければならない。
  2. b) 検査機関及びその要員は,判断の独立性及び検査活動に関する誠実性と矛盾するいかなる活動にも従事してはならない。。特に,検査品目の設計,製造,供給,据付け,購入,所有,使用及び整備に従事してはならない。。

注記1 これは,依頼者と検査機関との間の技術的な情報の交換(例えば,所見の説明,要求事項の明確化,又は教育・訓練)を妨げるものではない。

注記2 これは,検査機関の運営に必要な又は要員の個人的な目的のための,検査品目の購入,所有又は使用を妨げるものではない。

  1. c) 検査機関は,検査品目の設計,製造,供給,据付け,購入,所有,使用又は整備に従事する法人の―部であってはならない。

注記1 これは,依頼者と,検査機関がその―部を形成する同じ法人の別の部門との間の技術的な情報の交換(例えば,所見の説明,要求事項の明確化,又は教育・訓練)を妨げるものではない。

注記2 これは,検査機関と同じ法人の別の部門の運営に必要な又は要員の個人的な目的のための,検査品目の購入,所有,整備又は使用を妨げるものではない。

  1. d) 検査機関は,検査品目の設計,製造,供給,据付け,購入,所有,使用又は整備に従事する別の法人と,次のような関係であってはならない。

1) 共同所有。ただし,所有者が検査結果に影響を及ぼすことができない場合を除く。

例1 共同運営タイプの構成で,多数の利害関係者がいるが,それらが(個別に又はグループとして)検査の結果に影響を及ぼす能力をもたない場合。

例2 共通の親会社の下にある複数の独立した法人(関連会社)で構成される持株会社で,子会社及び親会社が検査の結果に影響を及ぼすことができない場合.

2) 組織の役員会又は同等のものへの,共同所有者から任命された者の参加。ただし,これらの職能が検査の結果に影響を及ぼさない場合を除く.

例 ある企業に出資している銀行が,その企業がどのように管理されているかを監視する任命された者になることを主張するが,意思決定に参加しない場合

3) 同―の上級管理者への直接の報告。ただし, このことが検査の結果に影響を及ぼすことができない場合を除く。

注記 同一の上級管理者への報告は,検査品目の設計,製造,供給,据付け,購入,所有,使用及び整備以外については許される。

4) 契約上のコミットメント,又は検査の結果に影響を及ぼすことのできるその他の手段

 

A2 検査機関(タイプB)に対する要求事項

4.1.6 b)で規定した検査機関は,次の要求事項を満たさなければならない。

  1. a) 検査サービスは,検査機関がその―部を形成する組織だけに対して提供しなければならない。
  2. b) 検査要員の責任と他の機能において雇用された要員の責任との明確な分離を,親組織内における組織上の識別及び検査機関の所属方法によって確立しなければならない。
  3. c) 検査機関及びその要員は,判断の独立性及び検査活動に関する誠実性と矛盾するいかなる活動にも従事してはならない。。特に,検査品目の設計,製造,供給,据付け,使用又は整備に従事してはならな

い。

注記1 これは,検査機関と,検査機関がその一部を形成する組織の別の部門との間の技術的な情報の交換(例え|ム所見の説明,要求事項の明確化,又は教育・訓練)を妨げるものではない。

注記2 これは,検査機関の運営に必要な又は要員の個人的な目的のための,検査品目の購入,所有又は使用を妨げるものではない。

 

A.3 検査機関(タイプC)に対する要求事項

4.1.6 c)で規定した検査機関は,次の要求事項を満たさなければならない。

  1. a) 検査機関は,検査サービスの提供における責任(rcsponsibilities)及び説明責任(accountabilities)について,検査とそれ以外の活動との間の十分な分離を確実にするために,組織内に保護手段を備えなければならない。
  2. b) ある品目の設計/製造/供給/据付け/アフターサービス/整備と,その品目についてタイプCの検査機関が実施する検査とは,同一の人が行ってはならない。ただし,規制要求事項が,タイプcの検査機関の一個人が,同一品目の設計/製造/供給/据付け/アフターサービス/整備及び検査の両方を行うことを明確に認めている場合で,これによって検査結果の信頼性が損なわれない場合を除く。

注記 タイプCの検査機関が実施する検査は,タイプAの検査機関の運営の独立性に関する要求事項を満たしていないため,同じ検査活動に関する第二者検査に分類することはできない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

附属書B (参考) 検査報告書及び検査証明書の選択的要素

次の選択的要素は,検査報告書及び検査証明書に含めることができる。

  1. a) 文書の名称。すなわち,適切な場合,検査報告書又は検査証明書.
  2. b) 依頼者の識別

注記 検査品目の所有者が検査の依頼者でない場合,検査報告書又は検査証明書に検査品目の所有者を記載することができる。

  1. c) 依頼された検査業務の記述
  2. d) 元の業務範囲から省略されたものについての情報
  3. e) 合意した検査方法及び検査手順からの逸脱,追加又は除外に言及した,用いた検査方法及び検査手順の識別又は簡潔な記述
  4. f) 測定/試験に用いた設備の識別
  5. g) 該当する場合で,検査方法又は検査手順に規定されていない場合は,サンプリングの方法及びサンプルをどこで,いつ, どのように,誰が採取したかに関する情報についての,言及又は記述
  6. h) 検査を実施した場所に関する情報
  7. i) 該当する場合,検査中の環境条件に関する情報
  8. j) 検査結果は,依頼された作業又は検査した品目若しくはロットだけに関連することの表明
  9. k) 検査報告書の,全体ではなく―部分だけを複製しないほうがよいことの表明
  10. l) 検査員のマーク又は印章
  11. m) 検査を実施した要員の氏名(又は固有の識別),及び保証された電子的認証がされていない場合は,その要員の署名(7.4.2も参照)。

 

 

 

参考文献

[1] JSQ 90002006 品質マネジメントシステムー基本及び用語

注記 対応国際規格:IS0 9000:2005,Quality management systems― Fundamentals and vocabulary

(IDT)

[2]JIS Q 9001l 品質マネジメントシステムー要求事項

注記 対応国際規格:IS0 9001,Quality management  systems― Requirements(DT)

[3]JIS Q 17025 試験所及び校正機関の能力に関する―般要求事項

注記 対応国際規格:ISO/1EC 17025,General  rcquirements  for the  competence of testing and calibration laboratories (IDT)

[4]JIS Q 19011 マネジメントシステム監査のための指針

注記 対応国際規格:IS0 19011,Guidelines for auditing mamgelnent systems(IDT)

[5] TS Z0032 国際計量計測用語―基本及び―般概念並びに関連用語(VLM)

注記 対応国際規格:ISO/IEC Guide 99:2007,International vocabulary of metrology-Basic  and

general concepts and associated terms(ⅥM)(IDT)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

適合性評価―検査を実施する各種機関の運営に関する要求事項

解説

この解説は,規格に規定・記載した事柄を説明するもので,規格の―部ではない。

この解説は,日本規格協会が編集・発行するものであり,これに関する問合せ先は日本規格協会である。

1 今回の改正までの経緯

この規格は,20∞ 年に,ISO/EC 17020:1998を基に制定された(以下,旧規格という。)。旧規格の対応

国際規格であるISO/1EC 17020:1998は,EN 45CI“ :1995の内容を変更することなく採用した国際規格であ

り,制定されて以降,改正されることなく利用されていた。20CD8年にISO/EC 17020:1998の定期見直し

が行われた際に改正が必要と確認され,2∞9年からISOrCASCOノWG31(検査機関)で改正作業を進める

こととなり, この対応国際規格の改正に伴つてこの規格の改正に至った。

今回,財団法人日本規格協会は,JIS原案作成委員会を組織し,JIS原案を作成した。このJIS原案を主

務大臣である経済産業大臣に提出し,日本工業標準調査会で審議議決され,平成24年6月20日付で公示

された。

2 今回の改正の趣旨

今回のISO/1EC 17020:1998の改正では,他のISOrIEC 174X30規格群に整合させるために,ISO/PAS 17001

~ISO/PAS 17005の内容を採用した。ただし,ISO/PAS 17∞4(情報開示)については検査機関に該当しないということで採用していない。また,文書の管理に関してはISO/1EC 17021の要求事項が採用されている。ISO/1EC 17020:1998の要求事項及びそれを補完する文書として作成されたIAF/1LAC―A4の要求事項は,その要素ごとに検討し必要なものについては修正を施し,IS071EC 170202012に採用する方針をとった。その結果,幾つかのIAFALAC‐A4の要求事項が採用された。これら以外に新しい要求事項はあまり追加されていない。これは,現状の検査機関に大きなインパクトを与えないという配慮に基づく。上記のISO/1EC 17020:1998の改正に伴い,この規格を改正することとした。

3 審議中に特に問題となった事項

3.l ISO/EC 17020:2012の審議中に問題となった事項

WG 31においてISO/1EC 17020:2012の審議中に問題となり,この規格の理解にも役立つ事項を,次に示す。

→ 法人(Lgal ent彎)検査機関の法人格について,大きな機関の支社・支店(特に海外のもの。)が―

つの“法人”とみなせるかについて議論した。EA(欧州認定協力機構)からは支社・支店は法人とし

て認めない方針であることが示されたが,認定とは分けて考え,国ごとに事情が異なるので,判断は

その国に任せるということになり,この取扱いについては記載しないこととなった。

b)債務(hab=ity)ISO/1EC 17020:1998では賠償責任保険に加入することが要求事項となっているが,

保険以外にも準備金,顧客とのリスク共有等様々なケースが考えられ,保険加入は必ずしも必要でな

いということで,“業務から生じる債務を担保できる適切な準備(保険又は準備金)をもたなければな

らない。”という表現に変更された。

  1. c) ―人検査機関 ISO/1EC 17020:2012では,技術管理者(―人でも複数名でもよい。)の不在時に代理者を指名することが規定されており, この規定が,要員が―人である検査機関(以下,―人検査機関

という。)を排除することになるのではないかとの危倶が示されたが,議論の結果,―人検査機関の場

合には技術管理者(検査員でもある。)が病気等で不在の場合は検査業務を実施できないので代理者をおく必要がないことが確認され, したがってこの要求事項は複数名の要員をもつ検査機関だけに適用することが確認された。

なお,―人検査機関はこの規格の対象であることも同時に確認された。

d)検査の外部委託 ISOrIEC 17020:1998では,検査機関が業務の―部を外部委託することを認め,その際に外部委託先の業者に対し,該当する業務を実施する能力を証明する手段としてその業務に該当する適合性評価の規格及びガイドに適合することを要求している。これに対して,検査機関が外部委託する業務は試験に該当するものであっても検査として扱うべきとの考えが示され,―旦,外部委託先に適用する規格はISO/1EC 17020であると合意した。しかし,DIS投票後に,試験業務をIso/1EC 17025に適合した調験所に外部委託する場合には,ISO/1EC 17025への適合の証明を受け入れることが必要であることを確認し,“ この規格又は他の該当する適合性評価規格に規定される該当する要求事項に従うこと”という表現に変更した。

また,外部委託の範囲について,ISO/EC 17020:1998では“When an inspection bod17 sub∞ ntracts町

part of the inspcctiOn”という表現を用いており,これについて検査業務全部と見なせることについて危倶が示されたが,DIS作成の段階ではこの表現で問題ないとした。これに対し,DIS投票では賛成多数の投票結果であったものの,CEN/CENELEC(欧州標準化委員会/欧州電気標準化委員会)では無制限の外部委託が認められないという理由でDISの投票が不承認となったことから,wG 31で再度議論した。その結果,検査の場合はその業務形態から判定を含む大部分を外部委託することはあるにしても,請け負った業務全てを外部委託することはできない, ということを確認した。このため,6.3.1の文頭にISOrIEC 17020:1998の14.1の文章打h ineCtiOn bo● shan itscr nO田副けperfOFIIl theinspections wllich i cOntracts tO undcttke”をほぼそのまま残すこととしたが, “att part ofthe i下という表現に変更はない。”ctiOn”

→ 検査機関の独立性に関する要求事項 Iso/1EC 17020:1998の検査機関のタイプ分類(タイプんB,c)及びそれぞれのタイプに対する独立性の要求事項について混乱があることから,wG31の最初の会議からこの問題について議論した結果,Iso/1EC 17020:1998の分類を変更しないという方針が示された。

以降,都合5回のWG 31会議全てにおいてこの問題が指摘され,特にDIS投票ではIAF/LACを含

む多くのメンバー機関から,IsoAEC 17020:1998のタイプ分類の見直し提案がなされたが,結局,欧

州内でこの分類を規制制度に引用しているとして変更されなかった。その結果,大きな組織の―部で

あつて,親会社だけに検査サービスを提供する検査機関のうち,親会社との分離が明確にできない機

関についてはこの規格の対象とならない(タイプA,B,Cのいずれにも該当しない)というIso/1EC

17020:1998の問題点が解消されずに残つた。

ぅ 検査員の現地での観察 Iso/1EC 17020:1998では,検査員に対し検査の目的及び調査結果の評価に精通している者による監督体制を備えることを要求しているが,今回の改正に当たりこの要求事項を分析し,要員の教育・訓練と監視とに分けて要求事項を明確化することに努めた。その際,検査員の現

地での観察が必要かどうかについて意見が分かれた。検査機関代表からは,大きな検査機関の場合,

全ての検査員を十分短い周期で現地観察することは不可能であり,現地観察以外の手段による監視でよいとすべきとの見解が示されたが,―方で現地での観察以外に検査員の力量を評価することは難しいとして現地観察を必須とすべきという意見も多くあった。このため,ISO/1EC 17020:2012では“各検査員は,力量を維持していることを裏付ける十分な証拠がない限り,現地で観察されなければならない。”という要求事項となった。

D コンサルティング 今回の改正では,Iso/PAS 17∞ 1~ ISOrPAS 17CX15の規定を採用することが重要な改正点の―つであるが,ISO/PAS 17CIC11で規定される公平性(imartiJⅢ )の要求事項のうち必須部分については採用したものの,推奨要求事項である“コンサルティングを行ってはならない”という規定は取り込まれていない。これは,これまで多くの検査機関がコンサルティングに近い機能をもっており,これを切り離すことが必ずしも検査機関の公平性を高めないこと,及び検査において指摘した事項について,顧客から改善の助言を求められることがしばしばあることが理由であり,コンサルティングについて禁じる要求事項は規定しないことが審議で確認された。

3.2 JIS化作業で問題となった事項

今回のこの規格の改正審議で問題となった主な事項は,次のとおりである。

a)整備(本体の4.1.6及び附属書A) Ъttntenance”という用語について,単に“維持する”という意

味で“保全”という訳語を当てることが適切か,又は“常に適切な状態で使えるようにしておく”と

いう意味合いを強めて“整備’と訳すべきかについて議論となった。この箇条以外にも“Illain”nance”

という用語はしばしば用いられており,それらについても精査した結果,この訳語について多くの場

合,“保全”と訳すこととしたが,4.1.6及び附属書Aについては“整備”という訳語を当てた。

b)報告体系(本体の5。2.3) “reporting stmcture”という用語について,“ 直接の所属”とする案もあっ

たが,単に上司と部下という直属の上下の報告関係だけでなく,該当する検査に関する相談,報告等

を行う関係も含み,“直接の所属”としたのでは表せない報告関係を表すため,この規格では“報告体

系”と訳している。

c)外部委託(本体の6.3ほか)ISo 9o01及びISO/EC 17021では“subconmct”に代えて“outsource”

という用語を使用していること,さらにこの経緯を踏まえ,ЛS Q 17043では,“ subcontact”を“外

部委託”と訳したことから,この規格でもこれまで“下請負契約”としていた“subcontract”に対す

る訳語を“外部委託”とした。

なお,ISOttEC 170202012の6.3.1の注記2で“subcontract電”と“outsollrcing”とが同じ意味で用

いられている旨の説明があるが,日本語にした場合にはこの問題は考慮せずともよいため,この規格

からはこの注記を削除した。

d)検査報告書又は検査証明書(本体の7.4.2) 知〃certiflcate”について,“ノ’を“及び/又は”とす

るか“又は”とするかについて検討を行ったが,通常,検査報告書又は検査証明書の発行はどちらか

―方であり,7.4.3に示すケースは例外として検査結果を含まない検査証明書と,検査結果を含む検査

報告書とを―緒に発行できるとしていることを考慮し,“ reporcertiflcate”の訳語は“検査報告書又は

検査証明書”とした。

  1. c) (… )とき以外は(… )発行してはならない。(本体の4.3)“ sha1l oⅢⅢSSue”について,“ (・・・)と

きだけ(…)発行しなければならない”とする案が出されたが,■4.3は7.4.2の除外規定であること

から,ある条件を満たす場合だけにしか発行してはいけないことを明確に示すため,“ (.…)とき以外

は(.…)発行してはならない。”と意訳している。

4 規定項目の内容及び主な改正点

4.1 規格の構成

公平性,機密保持,苦情及び異議申立て,並びにマネジメントシステムに関する要求事項について,

ISO/PAS(モジュール化した要求事項)を採用することによって,要求事項の構成が大幅に見直された。

幾つかの新規要求事項も追加した。

4.2 検査対象である品目の設計等への関与(本体の4,1.6及び附属書A)

タイプAの検査機関については関連機関を含め検査対象の設計,製造,販売等に関われないことを明記した。また,タイプcの検査機関については同―要員が検査対象の設計,製造,販売等と検査の両方を行うことができないという要件を明確にした。

4.3 タイプCの検査機関に対する独立性要求事項[本体の4.1.6c)]

旧規格では,タイプBの検査機関を,“検査対象である品目の設計,製造,供給,据付け,使用又は保

全に関与する組織の分離された識別可能な―部を形成し,検査業務をその親組織だけに提供するために設立されている場合”と定義し,タイプcの検査機関を,“検査対象である品目又は類似の競合品の設計,製造,供給,据付け,使用又は保全に関与し,親組織以外の当事者に対しても検査業務を提供することがある場合’と定義している。―方,この規格では,タイプcの検査機関を“第―者検査及び/又は第二者検査を提供する検査機関で,検査対象である品目の設計,製造,供給,据付け,使用又は整備に関与する組織の識別可能な―部を形成するが必ずしも分離されていない,検査サービスをその親組織及び/又は他の関係者に提供する機関”と位置付けた。これによって,検査を行う部署は検査対象である品目の設計,製造,供給,据付け,使用又は整備を実施する部署ではないことが明確にされた。また,同時にタイプBとタイプCとの違いは,検査サービスを親組織以外に提供するか否かを除くと,検査対象である品目の設計,製造ら供給,据付け,使用又は整備を行う部署から物理的な分離を必須とするかしないかだけとなった。

4。4 文書化(本体の5。1.3)

この規格の5。1.3では,“検査機関は,自身が能力をもつ活動を記述した文書をもたなければならない。”

と規定している。ここでいう文書とは,“dOctunentatior’の訳語であり,それは文字どおり文書化した文書(紙媒体でも電子媒体でもよい。)だけでなく,様々な形で収集された文献,記録であってもよい。

4.5 賠償責任(本体の5。1.4)

賠償責任に関する要求事項について,旧規格では保険加入を要求していたが,賠償準備金などの賠償責任能力の要求に緩和された。

4.6 他の検査機関との経験交流(本体の5.2.2)

他の検査機関との経験交流及び標準化活動に参加することが期待されるという旧規格の要求事項から,検査機関の能力維持のために経験交流に参加することが要求されることがあるという注記に変更された。

4.7 検査員の監督体制(本体の6.1)

旧規格の6.4では検査員の監督体制に関する要求事項が定められていたが,これを教育・訓練及び監視という二つの要素に分けて規定した。

4.8 検査施設及び設備の保有形態(本体の6.2。1)

検査施設及び設備について,ISO/1EC 17020:2012の6.2.1で“shall ha■ 7e Ⅳalable”という用語で保有することを要求しているたその注記において,保有形態の例が示されている。これらの保有形態のうち,特に““

nt”,“hFe”,“tasc”という三つの形態については,本来1管理責任の所在,貸借期間等によって分

類して訳されるべきであるハ これらの貸僣関係については今日多様な形態が存在しており,訳語としての違いを個々に限定することにあまり意味をもたないため,この規格では“レンタル”,“賃借り”,“ リース”という用語を当てた。したがって,全体として様々な貸借の形態を指していることに留意しなければならない。

4.9 設備の特定及び識別(本体の6.2.4)

この規格の6.2.4では,“検査の結果に重大な影響を与える全ての設備を明確にし,適切な場合には,個々に識別しなければならない。”ことが規定されている。ここで,“設備を明確にする(shau be defined)”とは,“使用する設備を特定する”ことである。

4.10 検査報告書及び検査証明書(本体の7.4)

検査報告書及び検査証明書の記載事項について,必須要件及び任意要件を規定した。

4.11 文書の管理(本体の8.3)

文書の管理に関する要求事項は,ISO/EC 17021の規定を採用した。

4.12第二者検査機関の基準[本体のAld)2)]

Alでは,タイプAの検査機関(第二者検査機関)の独立性について規定しており,d)では検査機関が

検査対象の設計,製造,供給などに関与する別法人とのあってはならない関係を例示している。この中で2)には,“組織の役員会又は同等のものへの,共同所有者から任命された者の参加”が挙げられている。ここでいう組織は,原文では“o磐轟ation”となっており,通常,適合性評価機関をЪ“

プを使つて表すことを考えると他の組織を指すように思えるが,検査機関が外部の組織に人員を派遣することは,特に独立性に有害な影響を与えるものでないことから,この“組織”は検査機関を指すものであると判断した。

ただし,ЛS Q 17020では,原文に忠実な訳語とするため“組織”と訳している。

5 懸案事項

この解説の3.loに記載したとおり,今回の改正では,検査機関のタイプ分類の根本見直しが―つの焦

点となったが,欧州域内の国にISOrEC 17020:1998の分類が採用されているからという理由で,変更は見送られた。その結果,次に示すISO/1EC 17020:1998の問題が解決されないままとなった。

― タイプBの検査機関で,親組織との明確な分離及び識別ができない機関についてはこの規格の対象から外れる。

― タイプAの検査機関,タイプBの検査機関,タイプCの検査機関の順に独立性要求事項は緩和されるが,―方で,タイプBの検査機関が親組織に対してだけ検査サービスを提供することに対してタイプCの検査機関は外部の関係者に対しても検査サービスを提供できることになっており,サービスの提供に関する独立性要求事項に矛盾がある。

次回改正では,検査機関の分類について根本見直しを行うことが期待されるc

6 原案作成委員会の構成表

原案作成委員会の構成表を,次に示す。

解5

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

24

Q17020:2012(lSO/IEC 17020:2012)1昇説

ISO/1EC 17020対応WG構成表

氏名 所属

(委員長) 青 柳 邁 公益財団法人日本適合性認定協会

(委員) 石 田 孝 男 海外貨物検査株式会社

岩 沼 幸―郎 財団法人日本冷凍食品検査協会

植 松 慶 生 公益財団法人日本適合性認定協会

大 岡 紀 ― 社団法人日本溶接協会

緒 方 隆 昌 社団法人日本非破壊検査協会

堀 興 彰 ―般社団法人日本海事検定協会

三 井 清 人 ―般財団法人日本品質保証機構

(関係者) 宇賀山 在 経済産業省

(事務局) 岡 本 裕 財団法人日本規格協会

鹿 山 優 子 財団法人日本規格協会

岡 山 裕 貴 財団法人日本規格協会

(執筆者 植松 慶生)

解6

著作権法によう無断での複製,転載等は禁止されております。

★迅規格票及びЛS規格票解説についてのお問合せは,規格開発部標準課まで,できる限り電子

メール(E―nttilЮ減∝

“)又

はFAX[(03)3405‐ 5541]TEL I(03)5770‐ 1571]でお願いいたしま

す。お問合せにお答えするには,関係先への確認等が必要なケースがございますので,多少お時

間がかかる場合がございます。あらかじめご了承ください。

★ЛS規格票の正誤票が発行された場合は,次の要領でご案内いたします。

(1)当協会発行の月刊誌“標準化と品質管理”に,正・誤の内容を掲載いたします。

(2)原則として毎月21日(21日が土曜日,日曜日又は休日の場合には,その翌日)に,“ 日経産

業新聞”及び“日刊工業新聞”のЛS発行の広告欄で,正誤票が発行されたJIS規格番号及

び規格の名称をお知らせいたします。

なお,当協会のJIS予約者の方には,予約されている部門で正誤票が発行された場合,自動的

にお送りいたします。

★ЛS規格票のご注文は,出版事業部営業サービスユニット[FAX(03)3583-0462 TEL゛ 3)3583-8002]

まで,お申込みください。

ЛS Q 17020(ISO/1EC 17020)

適合性評価―検査を実施する各種機関の運営に関する要求事項

平成24年6月20日 第1511発行

彙呑更 田 中 正 蒻

発行所

―般財団法人 日 本 規 格 協 会

〒107-8440 東京都港区赤坂4丁目1‐24

11ttpプ/vvwwjsa.o可p/

名古屋支部 〒4“■008 名古屋市中区栄2丁目

`1

白川ビル別館内

■光(052ソ21-831∝代表)l~AX(052ソ034806

関西支部 〒541くЮ53 大阪市中央区本町3丁目4‐10本町野村ビル内

Ⅱ兎(06×261-808《代表)FAX(06×261-9H4

広島支部 〒730-0011 広島市中区基町544 広島商工会議所ビル内

質L(082ソ21‐7023「AX(082ソ23-7568

福岡支部 〒812Ю025 福岡市博多区店屋町1‐31 博多アーバンスクエア内

Ⅱ〕L(OC92ソ82‐9080 ミ滋 ( 0829-9■2 8ソ

Prlnted h Japan

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。

JAPANESE:NDUSttR:AL STANDARD

Conform ity assessment-

Requirements for the operation of

various types Of bodies performing

inspection

JIS Q 17020:202

(:SOttEC 17020:2012)

Revised 201246-20

Investigated by

Japanese Industrial Standards Committee

Published by

Japanese〔Xandards Association

定価1″0円(本体1■cD4D円)

ICS 03.12020

Reference number:JIS Q 170202012(め

著作権法により無断での複製,転載等は禁止されております。